おもてなし精神卒業のススメ
こんにちは、勇者おでいぶです。
先日ふと思ったのですが、日本のおもてなしってかなりレベルが高いですよね。
「日本はおもてなしの国だ」、「日本のサービスは超一流だ」なんて言ってる人も沢山います。
コンビニは24時間空いてるし、従業員は常にニコニコしていて客の要望にも嫌な顔ひとつせず応えてくれる。
お店によっては、店の出口まで、購入した商品をもって見送ってくれるなんてこともあります。
海外ではこうはいきません。
店は夜には閉まるし、店員も客が見てる前で平然と喋ってたりする。
一昨年僕が旅行でローマに行ったときの事を思い出しました。
最終日にコロッセオに行った時の事です。
コロッセオはローマのメイン観光スポットなので、チケットを購入し2~3時間待たないと内部を見学することができません。(外から見るのはチケットなしで可能です。)
せっかく20時間かけて、「殺してくれ…早く殺してクレメンス…」って言ってるケツを慰めながら日本からやってきたのだから、コロッセオの中も見たいという事でチケットを購入することにしました。
受付にいたのは金髪碧眼の長身おねえさん。
モデルのようなスタイルで、顔も超絶美人でした。
思わずニマニマしてしまいそうなのを全顔筋で必死に抑えながらチケットを購入しようとしたのですが、お姉さんの対応に唖然としました。
飴は舐めてるわ脚は組んでるわ、「はい、このチケットもってそこ並んで」とそっけない対応。
普段、勇者はノーマルなのですが、このスレンダー金髪美女のSっ気溢れる接客に思わず新しい扉が開きそうだったのを覚えています。
そうか!コロッセオは昔は罪人同士、若しくは罪人と野獣を戦わせる決闘場として使われていた。けど今はSMクラブとして機能していてこの子はSM嬢に違いない。なるほど、それならこの溢れるSっ気にも、男性のM心をこれでもかというくらいに刺激するクールな色気にも納得がいく!」と、友達と勝手に盛り上がっていましたが普通にコロッセオは決闘場でした。
※コロッセオはSMクラブではございません。初めて行く方は注意してください。
日本だったらクレーマーが走り寄ってきそうな対応に友達と二人で興奮していた勇者ですが、同時に「接客ってこんなもんでいいんじゃないの?」と思ったんです。
イタリアの接客は日本のようにきっちりとした礼儀もなく丁寧でもありません。
夕食を食べたレストランの店員さんは「ねぇねぇ、日本人?トーキョー行った事あるよ!コンニチハ!」とフレンドリーに話しかけてきたり、簡単なイタリア語を教えてくれました。
またお客さんの前であっても店員同士、常に楽しそうに会話をしていました。店員と客、お互いの笑い声で店内が活気に満ちていました。
コロッセオの受付SM嬢とレストランの店員に共通するのは、「店員と客を対等な人間として接客しているところ」です。
彼らの接客には日本のような丁寧さや厳格な規律こそありませんが、皆フランクに、友達のように接してきます。
客だからと言って理不尽な要求をする相手にはしっかりNOと言います。
店員、客という関係以前に対等な人間同士なのです。
そして国民にもそのような(対等関係の)サービスを認める土壌があるのです。
イタリア人にとっては、お店は夜閉まるのが当たり前だし、理不尽な要求は通らなくて当たり前という、「価値観の土壌」があるのです。
日本では昔から「お客様は神様だ」の精神が根付いています。
「金を払っているのだから尽くして当たり前だ」、「給料をもらっているのだから休日をつぶしてでも会社に貢献しろ」という価値観があります。
ちょっとした従業員のミスに対しても目くじらを立てて避難せずにはいられない。
日本の接客はミスが許されないので当然質は高くなります。
理不尽な客の要求にも笑顔で対応するように教育されます。
海外の旅行客から見たらまさに「おもてなしの国」に見えるのでしょう。
しかし客からの理不尽な要望にこたえ続けることは、それに対応する労働者の負担になります。
「どんな客の要望にも笑顔で答えるのが良い社員」
という価値観の元で教育を受けた社員は、理不尽にも笑顔で答えますし、客の要求も際限を知らず高くなっています。
日本は体裁や肩書、建前を大事にする国です。
それらを大切にするあまり、疲弊して本末転倒に陥っているケースが多いのではないでしょうか。
顧客からの評価、会社の体裁を守る為に無理な仕事を引き受けて、本当に守るべき社員を酷使したり
親の体裁を守る為に、行きたくもない大学に進学し、行きたくもない会社に入社したり
高水準のサービスが当たり前になってしまっている今、サービスを受ける側の要求は高くなりすぎています。それにこたえる為、サービスを提供する側の人間が疲弊しきっています。
「理不尽を笑顔で受け入れるのが一流の社会人だ」という価値観が、自分の首をしめているのです。
朝の満員電車に乗っている人の顔をみれば、この国の会社員が如何に疲弊し、ストレスを受けているかがわかります。
大学では四年になると「会社に入るともう遊べないから今の内に楽しんでおきな」とよく言われます。
定年になるまでボロボロに酷使され、常に客や上司の要求を満たさなければいけない中で、もらえる給料は少ない。そんな状況で、将来に希望が持てない若者が増えるのは仕方がないのではないでしょうか。
ヨーロッパでは納期に間に合わなそうな仕事はNOとしっかり断るし、休日にも会社から連絡を入れることは禁止になっているそうです。それがまかり通るのは、サービスを受ける側の人間が「それでもいいよ」といえる土壌、価値観があるからなのだと思います。
日本では今でも「金さえ払えば従業員を酷使しても良い」という価値観があります。
過度なおもてなし精神を辞めて、お互いに寛容になれる土壌が日本にもつくられれば、疲弊しきった今の日本が元気を取り戻す一因になるのではないでしょうか。
フェラーリ流血事件~息子の先から汚ねぇ花火~part2~
「おや…ここは一体…?」
目を覚ますと勇者は秘密の部屋(という名のラブホテル)の中にいました。
洗面所と思われる部屋からシャワーの音がします。
ホテルにいったらクールに「先、シャワー浴びて来いよ…。」というのが勇者の夢の一つだったのですが、その夢をかなえるチャンスを逸してしまったことに絶望しながらも、童貞卒業のチャンスに胸躍らせ、息子勃たせていました。
お互いにシャワーを済ませると、もう息子はギンギンでした。
今までかつて息子がこんなにやる気になった姿を見たことがない父・勇者は、息子の逞しい一面を嬉しく思うと同時にこれから親離れしていく息子に少し物寂しさを覚えるのでした。
「息子よ…。お前ならもう一人でも大丈夫だ…」
「お父さん!僕、頑張るよ!(裏声で)」
~中略~
お互いのアソコを手でいじり、気分も高揚。
いよいよマグルが勇者の息子を口でしようとしました。
実は勇者、これまでの毎日欠かすことのなかった座学(AV鑑賞)で、フェ〇チオという前戯に並々ならぬ幻想を抱いていたのです。
AVでも本番シーンになると巻き戻してフェ〇シーンを再度鑑賞するくらい大好きでした
無論、フィニッシュは常にフェ〇シーンです。
男優、女優さんの熟練の演技力故に勇者は、舐められるというのはそれはそれはもう意識が飛ぶような気持ちよさなのだろうなあと期待に胸を膨らませていたのです。
しかし次に勇者を襲ったのは尋常でない「痛み」でした。ペイン。
なんとマグルの歯が動くたび、勇者の息子にあたっていたのです。
「いや、指摘しろよ」という方もいるかもしれませんが、当時の勇者は童貞で、相手は手馴れているはずの年上お姉さんでした。
「童貞にテクニック面で指摘されたら、このマグルのプライドが傷つけられ、せっかくここまで昂ぶったテンションも萎えてしまうのではないだろうか…それだけはいけない!23年間の血のにじむような努力を思い出せ…。やっとつかんだ千載一遇の卒業チャンスだぞ!」
と考えた勇者は、痛みさえ受け入れ、行為が終わるまで何とかやり過ごそうと考えるのでした。面白い…耐え抜いてやろう。
人体でもっとも硬い部位VS我が大学で最も硬い息子(勇社調べ)
という聖戦が今始まったのです。
後者が圧勝するかに思われた闘いでしたが、勇者はあることを計算に入れてなかったのです。
スタミナです。
歯はスタミナ切れして柔らかくなることはありませんが、息子は別です。
精神状態や体力で萎えもします。
最初は歯と互角の戦いを見せていた勇者の息子でしたが、次第に歯に押されはじめました。
人造人間18号と初めて戦ったベジータの気分でした。
最初はオラついていた息子の姿は今や見る影もなし。
息子「殺せ…。早く殺してくれ…。」
残ったのは激痛だけでした。
そこから先はもう一方的な展開で、ひたすら息子は痛めつけられていました。
ベジータだった息子は今やセルジュニアに弄ばれるヤムチャになっていました。
「グア…ア…」
最早声にならない悲鳴だったのですが、マグルは勇者が感じているのだと受け取ったようです。よかったよかった。
結局セルジュニアの猛攻に耐え抜き、無事卒業することができた勇者でしたが、事件は翌朝発覚するのでした。
「おお勇者よ…イッてしまうとは情けない。」
竿からでるか
無事童貞を卒業し、魔力を失った勇者。
朝マグルと解散し、自宅でシャワーを浴びながら、一戦終えた息子を労っているとある異変に気付いたのです。
血が出ているッ…!
勇者は焦りました。
女性が初体験で血を流すという事は知っていましたが、男性が初体験で流血するということは聞いたことが無かったのです。
では何故勇者の息子は流血しているのか。
息子は血を流し過ぎたせいか意識を失っていたので、自分で仮説を立て、検証してみました。
仮説1.勇者には処〇膜が存在した
体の隅々まで探しました。山崎まさよしがドン引きするくらい探しまわったのですが勇者の体には処〇膜はありませんでした。
仮説2.男の子の日だった
考えたら毎日男の子の日だったので、今日に限って流血するのはおかしな話です。
仮説3.マグルの歯で切れた
思い当たる仮説の中で最も納得できるのがこの仮説でした。
昨日の激しい戦いで勇者の息子は傷ついてしまったのでした。
血を流し力なくうなだれる息子…。今にも「愛してくれてありがとう」とか言い出しそうです。
勇者があの時勇気を出して指摘しなかったせいで息子がこんな変わり果てた姿に…。
勇者は痛みに耐えながら息子を優しく洗い、一日中息子に謝り続けました。
「ごめん…ごめんよぉ息子ぉ…
俺があの時指摘できなかったのは、俺に勇気がなかったからだ!」
誠意が伝わったのか息子は機嫌と元気を直してくれたようで、今では元の唯一無二の親子関係に戻ることができました。
めでたしめでたし。
えー、言いたいことを言わずに我慢し続けると身を滅ぼすよ☆っていうお話でした
フェラーリ流血事件~息子の先から汚ねぇ花火~part1~
こんにちは!勇者おでいぶです。
先日、映画「ハリーポッターと賢者の石」を久々にみていたのですが、古来より全ての非モテ男性に伝わる逸話を思い出しました。
その逸話というのが、
「男は30歳を超えて童貞だと魔法が使えるようになる」
というものです。
実はこの勇者おでいぶも23歳の時まで童貞を貫いており、ホグワーツ入学まであと一歩というところだったのですが、闇の魔術に手を染め、自分を見失った結果全ての魔力を失ってしまったのです。
その闇の魔術というのが「デアイケイアプローナム」
そう、出会い系アプリです。
23まで脅威の非モテカリスマとして、童貞仲間から尊敬もされていた勇者でしたが、つい魔がさしてしまったのです。
デアイケイアプローナムを使いこなし、結果的に勇者は童貞という唯一のアイデンティティを失うことになるのですが、今回は勇者が童貞を卒業した時に起きたエピソードについて語ろうと思います。
そう、あれは就活真っただ中、23歳の春の事であった…(遠い目をしながら)
中学、高校と男子校で過ごし、大学でもいよいよ童貞卒業できず。社会人になれば出会いの機会は急激に減ると聞いていた勇者。
(童貞)卒業してないのに就活してる場合じゃねぇ!!!
と思い、当時仲の良い女子もいなかったのでデアイケイアプローナムの習得を検討し始めました。
サークルの先輩が「一度手を染めると戻ってこれなくなる」と言っていたので、どうやら非常に強力な魔法のようです。
しかし当時、童貞キャラで売っていた勇者にとってそのアイデンティティがなくなるのは非常に痛手でした。
―性欲か自我かー。
1週間に渡る審議の結果
10-0
で性欲が勝ちました。
いやあ死闘。まさに死闘の末、性欲が勝ったのです。性欲おそるべし。
デアイケイアプローナムを駆使して何人かの女性と飲みに行くうち、次第にコミュ力がついてきて就活も徐々に上手くいくような気がしました。気のせいでした。
3人目にであったマグルの女性と馬が合い、少しずつ気になり始めました。
1回目のデートでは飲み潰れたマグルを優しく介抱しつつ家に送り届け、2回目も童貞なりリードし、楽しい時間にすることができました。
勝負は3回目
高校の国語の先生に、「ヤるのは三回目のデートだ」と教わっていた勇者は、今日こそは!と意気込んでいました。
しかし童貞の残念なところで、酒に酔わないと積極的にアプローチできないのです。
「今日ヤレなかったら息子がもげて出血多量で死ぬ」
という自分ルールを課していました。
もう引き下がれない。かわいい息子の為にも。
と意気込み、つい飲み過ぎしまったのです。
~Part2へ続く~
フリーランスになって変わったこと
こんにちは(‘ω’)ノ
新卒から1年ちょっと務めた銀行を退職して、フリーランスの道を歩み始めた勇者おでいぶです。
現在は主にクラウドソーシングでライターとして仕事を受注して活動しております。
まだまだ駆け出しのフリーランスですが、継続的にお仕事を下さるクライアント様とも巡り合えて、「個人でやる仕事の楽しさ」を感じるようになってきました。
そんなおでいぶが実感した「フリーランスになって変わった事」についてお話しようとおもいます!
フリーランスになると、会社にいる時間に応じて給料をもらう会社員と違って、自らの成果物に応じてお給料をもらう事になります。
会社にいた頃は毎月決まった給料が振り込まれるので、会社に提供する時間や受ける精神的ストレスの対価としてお金をもらう感覚でした。
フリーランスになると、実際に労働時間は関係なく、自分の仕事の成果に応じて報酬が発生します。
会社員の時と違って、努力すればするほどお金を貰える。
「自分の力でお金を稼ぐ」という実感を得ることができました。
会社員あるあるですが、銀行に勤めていた頃のおでいぶは月曜日が怖くて怖くて仕方ありませんでした。地獄の一週間が始まるわけですから。
どのくらい怖かったかというと、金曜日が終わった瞬間から
「やべぇ…月曜まであと48時間…やべぇ死ぬ…どうしよう」
とカウントダウンを始めるくらいには怖かったです。
フリーランスになると会社員の時の様なストレスは無いし、好きな仕事をしているので月曜が全く怖くなくなりました。ていうか曜日感覚なくなりました。
銀行員の時は、平日は職場と家の往復だけで、休日も資格の勉強の為に使わざるを得ませんでした。(若しくは現実逃避の為の飲み)
いわば、会社に生活の全てをコントロールされている状態で、自分の趣味や好きなことに没頭する時間は殆どありませんでした。
フリーランスになった今は趣味の時間も取れますし、自分の好きな勉強をすることができます。会社に言われて興味のない勉強をやらされるより、自分から進んで好きな分野の勉強をする方が、モチベーションも効率もずっと上がります。
会社員時代は毎日毎日職場や上司からのストレスに悩まされて生きていましたが、会社員を辞めてからは無駄なストレスからは解放されました。フリーランスは自分のやる仕事を選べます。関わる人間も自分で選べます。職場や人間関係の理不尽で無駄なストレスを感じることが無くなりました。自分の好きなことで如何にお金を稼ぐかを考えるのは楽しいです。
一日に12時間拘束されていた会社員時代とは違い、フリーランスになると、時間の使い道は自分で決めないといけません。おでいぶは意識低い系の極み。怠けてゴロッゴロしがちなので、時間管理には気を付けるようにしていますが、自己管理は中々大変であることがわかりました。
銀行員の時は、ノルマを達成する為、嘘をついてでも契約することが当たり前でした。というか支店長命令で嘘つかされました。
社内でも人間関係を円滑にする為、思ってもないお世辞をいう毎日。とにかく無難なキャラになることに一生懸命でした。
でも嘘をつくのってとても疲れるんです。僕も会社にとって都合のいい人間を演じることに疲れ果ててしまいました。
フリーランスになると、むしろ個性を前面に出していくことで他と差別化することができ、仕事ももらえるようになります。現在は本音で人と話すことができますし、別の自分を演じることもなくなり、嘘をつくことで生じる無駄なストレスからも解放されました。
これはまだおでいぶが駆け出しフリーランサーだからというのもありますが、個人の力で満足に稼ぐのは中々に大変です。
おでいぶのように小中高大とレールの上に乗るだけで特に専門的なスキルが無い場合なおさら難しいです。
だけどフリーランスになって、「自分の力で稼ぐしかない!」という危機感を常に持つからこそ、専門分野への勉強も必死に取り組むことができるし、仕事面でもいいモチベーションになっています。
おでいぶ は ゆうしゃ に 転職した☆
こんにちは、勇者おでいぶです。
この度わたくしおでいぶは、新卒から一年勤めた銀行を退職し、webライター兼ブロガーとして活動していくことに決めました!
…
……誰だよおでいぶって。
1992年生まれの25歳男。新卒で入った会社をノリと勢いで辞め、現在webライターとして活動中。
身長172cm
体重60キロ
前髪 後退中
・趣味、好きなもの
読書(ミステリ、サイコホラー、自己啓発多め)
映画
DAZNでサッカー観戦(レアル大好きマン。モドリッチ、イスコ、マルセロ推し)
テニス
ゲーム(ウイイレ、キンハー、FF)
漫画(NARUTO、東京喰種、ジャイアントキリング、鋼の錬金術師)
お酒
ガソリンスタンドの臭い
冬
自由
・嫌いなもの
トマト
ネギ
ニンジン
ゴーヤ
水菜
ツーブロのマッチョ
汗
人込み
インドアを目の敵にするウエイ系
クラブ
男なら全部奢って当たり前おばさん
1. デブの限界を知った小学校
幼稚園時代をシンガポールで育った私は魔人ブウも真っ青な肥満体型でした。
そんなわがままボデエに似合わずミーハーだったショタ勇者おでいぶは当時ハマっていたサッカー漫画「ホイッスル」に登場する中性イケメンキャラに影響され、あろうことかサッカー部に入部してしまったのだ。
「鏡見ろお前」と当時の自分に言ってやりたい…。胸ぐら掴んでゆさゆさしながら言ったやりたい。
デブだからと言ってフィジカルが強いわけじゃない。自分よりも小柄な相手に平気で吹っ飛ばされる。
最早ブタだった。
走れない 飛べない ただのブタ。
そんなんだから万年ベンチ(スタートベンチ。いわゆるスタベン)。
けが人がでた時にたまに出場させてもらえたが、勇者が出たとたん2,3点のリードが無に帰す
もうマヂ無理…
デブにサッカーは無理だと悟ったおでいぶは代わりに受験勉強に本気を出す。
小学校においてデブが生きる道は勉強しかないのだ
2. おでいぶの人生で最も輝いてた中学時代と黒歴史の高校時代
ガリ勉報われて私立中学に入学。
当時はやっていた「テニスの王子様」に憧れてソフトテニス部に入部しました。
昭和のスポコンみたいな練習で何人も退部していく中頑張って学年3番手になりました。(30人中)ただのブタだったはずがテニス上手くなるために必死のダイエットで2か月で10キロの減量に成功!
好きなものに対する人間の力ってすごい
高校ではちょっと遅めの厨二病を発症。
熱中していたFF7のクラウドに憧れて初挑戦のワックスでツノをつくった。
多分「興味ないね。」とか言ってた気がする。
部活にハマるのは中学まで。俺は受験勉強するから帰るよとか言い出す。
友達も「おでいぶは頭いいからな~」とか言ってたけどごめんな、駿台模試数学2点だったんや(事実)
そんな厨二病ファッションエリート高校生演じるのに必死で勉強なんか実際してなかったから大学受験は全滅。
1年浪人して何とか希望の大学に入学。
3. 自分を捨てた大学時代
大学時代はとにかく周りの目を気にするようになった。
大学ではコミュ力のあるやつ、社交的なやつこそ優れている。
就活で成功する為にも社交的な性格になれという一種の圧力があった。
本来内向的でコミュ症なおでいぶも
サークルではかっこいい先輩とみられるように振る舞い
バイトはオシャレにみられるという理由でカフェ店員を選び
嫌いな奴とも楽しんでいるフリをして
社交的で魅力的な自分づくりに一生懸命になっていた。
4. 疑問だらけの就活
4年になったら他の学生と同じように就活した。というより、就活以外の道を知らなかった。大企業に入ってバリバリ働き、定年まで勤めあげるのが当たり前だと思っていたし、それが親孝行だと思った。
何より、それ以外の道を歩む友達が僕の周りにはいなかったのだ。
特に会社員になりたいというわけでもなかったけど、会社員になるのが当たり前で、一番安定しているとおもって、周囲と同じように就活した。
他の無数の学生と同じように黒いスーツを身にまとい、同じように髪を短く切り揃えた。そして説明会では嘘か本当かわからない様な説明を、他の学生と同じように大げさにうなづきながら聞いた。
他の学生と同じように、程々に面接で嘘をついてデキる学生を装い、普通の会社から内定を貰った。
でもとにかく違和感しかなかった。
かっこいい社会人像をたたき込まれて必死にそれに近づこうとする学生にも、ひたすら「お客様のために!自己実現!会社のために!」と呪文のように唱える会社員にも。
・モブキャラ会社員時代
そんな違和感を感じながら入社したものだから案の定やる気は長く続かず。
ただでさえ会社員という生き方にモチベーションを見出せなかったのに、先輩のミスの濡れ衣を着せられるわ、指導員には陰口を言われまくるわ。
拘束時間もそこそこだったので平日は家と会社の往復で終わり、休日にヤケ飲みをするというのが僕の生活スタイル。
会社員生活が3ヶ月を過ぎるとこれが当たり前なんだと感じ、自分の将来について考えることもなくなっていった。
いう
いかに今日一日を大きなミスなく無難に終わらせられるか。
これが全てになっていた。
会社員になって半年がたったころ、僕の大事な人が病気で亡くなった。
悲しかったが、おおよその余命宣告は伺っていたので驚きはしなかった。
その人はまだまだ若くて、一般的には会社を定年退職して、これからセカンドライフを楽しもう!という年齢だった。
会社の為に40年以上身を捧げて必死に働いた。その人はどんな老後生活を送ろうかワクワクしていたに違いない。
人っていつ死ぬか本当にわからない。自分はいつ死んでも納得できるような生き方をしているか。考えてみた。
絶対にこのままでは後悔する。
死ぬときにどんな人生だったか聞かれて、会社の為の人生だったなんて言いたくない。
生きているかも分からない老後に期待して、若くて貴重な20代を犠牲にするなんてできない。
・勢いでゆうしゃにジョブチェンジ
「勇者になりたい」
子供の頃RPG(ロールプレイングゲーム)を遊んだ人は一度は思っただろう。
僕も思った。
「個性のない町民Aなんて嫌だ。勇者がいい。」
でも今嫌々やっているこの会社員てまさに町民Aじゃないか?と考えた。
毎日会社の指示通りに、決められた仕事を毎日忠実こなすのみ。いくらでも代わりの効く仕事だ。そんな生活を定年まで続ける。
昇進や給料の事を考えると休日の過ごし方も会社に影響される。
それってもう自分の人生じゃない。
自分の人生のコントローラーを会社が操作している状態じゃないかと考えた。
会社員は例えれば町民A。自分の意志や個性と関係なく、毎日決まった仕事をやらされる。毎日「ここは○○村。夕焼けが綺麗な村じゃよ。」とかしょーもないセリフを死ぬまで言わされ続けるヤツ。
会社員生活が楽しい、好きでやっているという人はいいかもしれないが、ただ生活費の為だけに働いていた僕にとっては最早続ける理由がなくなっていた。
収入の不安はあったが、今の時代ネットがある。死に物狂いで頑張れば飢え死ぬことはない。むしろ会社に頼らず個人で生きていく力をつけたいと思った。
自分が人生の舵をとりたい。という当たり前のことを強烈におもった。
気付けば会社に退職意志を伝えていた。
「一年で辞めるような奴は何しても無駄だ。」と定番の嫌味を言われたがそれは僕が決めることなので気にしなかった。
定年まで嫌々会社に縛られた人生をおくり、やっと解放されたと思えば体は満足に動かず、人生の終わりがすぐそこに迫っている。
安定した収入が得られないことよりも、そんな将来を思い描いた時のほうが背筋がゾッとした。
最後の出勤日、お世話になった先輩や上司に挨拶して、会社を出ると人生で一番といってもよいくらいに清々しい気分になった。頭の中では、FFでバトルに勝利した時のファンファーレが再生されていた。
おでいぶは ゆうしゃ に ジョブチェンジした!